Once again…
こんな話しをするためか、食事は一度に運ばれてきていた。
慌てて箸をつけたけれど、上品でホッとする味付けのものばかりだった。
そこからは穏やかに会話をしながらも、美味しい食事を楽しんだ。
休憩が終わり、自分のデスクに戻る。
受付のところで、行きがけに言いがかりをつけてきた女子社員たちに、またしても睨まれたのだけど。
小栗さんも部長も一緒だったけど、二人が気付いていたかは分からない。
二人は何も言わなかったし、私も何も言わなかった。
さっき言っていた犯人の目星がついたという話は、近々対象者に処分が下されるという事で。
その時にもきっと、逆恨みのように何か言われるんだろう。
それを思うと憂鬱ではあったけれど、私は悪い事はしていないのだから堂々としていればいいと言ってもらっている。
だから私は私の仕事をきちんとやっていこう。
そう気持ちを切り替えて、デスクに向かった。
今日はどうやら忙しい日らしい。
どんどん上がってくる伝票の処理に追われている時に、鳴った内線に不吉な予感がした。
「はい、資材部 藤森です」
「小栗だけど。藤森、悪いけど自分宛の社内メールを確認してみてくれるか?」
「社内メールですか? ちょっと待ってくださいね」
すぐにメールフォームを確認すると、社外からのメアドでいくつも受信があった。
「時間的には昼休み中ですけど、いくつか知らないメアドでメールが来ていますね」
「添付ファイルはあるか?」
「ええと…あります」
「ウイルスチェックをして、確認してみてくれ」
「はあ…ちょっとお待ちくださいね」
すべてチェックをしてみるが、特に問題はないようだった。
小栗さんにもその旨を伝え、メールを開封する。
「はぁ? 何これ…」
「藤森、何が書いてあった?」
「私と小栗さんの関係とか…体で仕事を取ったみたいに書いてあります…。写真もさっきのお店に入ったところとか…。見方によったら、確実に勘違いされます」
「…全部俺にファイルごと転送してくれ。大木部長にも見てもらって」
「かしこまりました…」
「綾子…大丈夫か?」
「…ええ、大丈夫…」
「絶対に悪いようにはしないから。少しの間だけ我慢してくれるか?」
「分かってます。公になるころに、こういった中傷が来る事は覚悟していましたから」
「ごめんな。早急にカタをつけるから待っててくれ」
受話器を置くと、大木部長の席に向かい、事の次第を告げた。
そしてすぐに受信されたメールを確認すると、それをプリントアウトし、自分のPCにも転送する。
「大丈夫です。すぐにこんな事は出来ないようにしますから。待っていてください」
そう言うと、優しい笑みを浮かべて見せる。
そうしてプリントされたメールを手にすると、足早に資材部からどこかに出て行ってしまった。
慌てて箸をつけたけれど、上品でホッとする味付けのものばかりだった。
そこからは穏やかに会話をしながらも、美味しい食事を楽しんだ。
休憩が終わり、自分のデスクに戻る。
受付のところで、行きがけに言いがかりをつけてきた女子社員たちに、またしても睨まれたのだけど。
小栗さんも部長も一緒だったけど、二人が気付いていたかは分からない。
二人は何も言わなかったし、私も何も言わなかった。
さっき言っていた犯人の目星がついたという話は、近々対象者に処分が下されるという事で。
その時にもきっと、逆恨みのように何か言われるんだろう。
それを思うと憂鬱ではあったけれど、私は悪い事はしていないのだから堂々としていればいいと言ってもらっている。
だから私は私の仕事をきちんとやっていこう。
そう気持ちを切り替えて、デスクに向かった。
今日はどうやら忙しい日らしい。
どんどん上がってくる伝票の処理に追われている時に、鳴った内線に不吉な予感がした。
「はい、資材部 藤森です」
「小栗だけど。藤森、悪いけど自分宛の社内メールを確認してみてくれるか?」
「社内メールですか? ちょっと待ってくださいね」
すぐにメールフォームを確認すると、社外からのメアドでいくつも受信があった。
「時間的には昼休み中ですけど、いくつか知らないメアドでメールが来ていますね」
「添付ファイルはあるか?」
「ええと…あります」
「ウイルスチェックをして、確認してみてくれ」
「はあ…ちょっとお待ちくださいね」
すべてチェックをしてみるが、特に問題はないようだった。
小栗さんにもその旨を伝え、メールを開封する。
「はぁ? 何これ…」
「藤森、何が書いてあった?」
「私と小栗さんの関係とか…体で仕事を取ったみたいに書いてあります…。写真もさっきのお店に入ったところとか…。見方によったら、確実に勘違いされます」
「…全部俺にファイルごと転送してくれ。大木部長にも見てもらって」
「かしこまりました…」
「綾子…大丈夫か?」
「…ええ、大丈夫…」
「絶対に悪いようにはしないから。少しの間だけ我慢してくれるか?」
「分かってます。公になるころに、こういった中傷が来る事は覚悟していましたから」
「ごめんな。早急にカタをつけるから待っててくれ」
受話器を置くと、大木部長の席に向かい、事の次第を告げた。
そしてすぐに受信されたメールを確認すると、それをプリントアウトし、自分のPCにも転送する。
「大丈夫です。すぐにこんな事は出来ないようにしますから。待っていてください」
そう言うと、優しい笑みを浮かべて見せる。
そうしてプリントされたメールを手にすると、足早に資材部からどこかに出て行ってしまった。