あのこになりたい
日焼けした顔を冷やしながら私はまた綾の家に目をやった。


近いとなんか余計に気になる。


私は意気地無しだ。


綾をあんなに傷つけて平気で生活している私は、最低な人間だ…



自己嫌悪の渦にまたのまれていきそう。


変わりたい…


そう言ったのに何も変わってないし。



明日…
綾の家に行こう…


私は心に決めた。




「咲…起きなさい。休みだからって寝すぎでしょ」


「咲!」



母の声で目が覚めた。



カバッと起き上がり時計を見ると12時…


「寝すぎた…」


重い体を起こして座ると、ドアのところに綾が立っていた。



「綾…」


母は飲み物とクッキーと私の朝ご飯を置いて、


「じゃ、お母さん今日はお料理教室だから」


と言って出かけて行った。


< 111 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop