あのこになりたい
ドアを開けると、シュンと幸輔が立っていた。



「何してんの…?」


私と綾を見て二人は、


「ごめんなさい…」


と頭を下げた。



「盗聴とは…いい趣味してるね」


そう言うと二人はますます縮まった。



「聞いてて思ったんだけど…おまえらよっぽどお互いのこと好きなんだな」


シュンが言った。



「褒め合いながらケンカするって…変わったことするなぁ」


幸輔が少し笑いながら言った。



「だから15年も友達やってられるんじゃん」


綾が言った。



「そうそう」


私も笑った。



綾に耳元で、


「綾と幸輔お似合いだよ?私…たぶん新しい恋しちゃってるから」


そう言うと、


「知ってる」


綾はニッと笑った。



「え!?」


私が驚くと、


「咲のタイプぐらいわかるし」


シュンの方を見て囁いた。


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