あのこになりたい
「でも…悪い人ではなさそうだったよ…?」
私は兄の顔色を見ながら言った。
「うん…変わってなければいい奴だよ。たぶん…」
兄の言葉に少し光が見えた。
「じゃあ…」
私の言葉を遮って兄が言った。
「でも無理。誰にも会いたくないんだ。こんな自分見せたくないんだ…」
「でも…」
「ごめん」
兄の小さな声には強い意思が込められていて、それ以上何も言えなかった。
兄の心の傷は深い。
人によってつけられた心の傷はそう簡単には消せない。
私にも消せない傷がたくさんある。
自分の部屋に戻りベッドに腰かけた。
シュンにとっては残念な結果をお知らせしなくてはならない。
気分が重いのは…シュンを傷つけてしまいそうで。
でも、そんな簡単にいくわけないよ…というシュンの単純さに対して、
「ほらね」
という気持ちもあるのは確かだ。
私は兄の顔色を見ながら言った。
「うん…変わってなければいい奴だよ。たぶん…」
兄の言葉に少し光が見えた。
「じゃあ…」
私の言葉を遮って兄が言った。
「でも無理。誰にも会いたくないんだ。こんな自分見せたくないんだ…」
「でも…」
「ごめん」
兄の小さな声には強い意思が込められていて、それ以上何も言えなかった。
兄の心の傷は深い。
人によってつけられた心の傷はそう簡単には消せない。
私にも消せない傷がたくさんある。
自分の部屋に戻りベッドに腰かけた。
シュンにとっては残念な結果をお知らせしなくてはならない。
気分が重いのは…シュンを傷つけてしまいそうで。
でも、そんな簡単にいくわけないよ…というシュンの単純さに対して、
「ほらね」
という気持ちもあるのは確かだ。