君とは違う私の世界。
シェリアは借りた本を大事そうに抱え 見知らぬ道を真っ直ぐに歩いて 家へ帰っていった。
家についてシェリアは グラッとその場に倒れ込み そのまま しばらくの眠りについた。
「……ん。」
重い瞼を必死に開く。
何だろう 頭がガンガンする…。
そしてシェリアは 今自分が横たわっているその場所に気がつくと 頭は一気に混乱の中へ。
「…っどうして私 玄関なんかで寝ているの。」
そして抱いているものに気がついた。
「…何よこの本……。」
シェリアが大事そうに抱えていたのは 少し触れるだけで壊れてしまいそうなほど 古く 脆い一冊の本だった。
そして 本に張り付けてある紙を見て シェリアは更に深い混乱の渦へと落ちていく。
「…サラバリー図書館って…。隣町にある図書館よ…。」
その紙には シェリアがその本を借りたことになっていた。