君とは違う私の世界。
怖くて 寒くて 寂しくて シェリアはぎゅっと 自分の膝を抱き抱えた。
「…夢だから 大丈夫。次に目を覚ますときはきっとママのココアを飲めるはずよ。」
シェリアは かたく瞳を閉じて また意識を手放そうとした。
だが あまりに静かなその場所では ずっと先からする物音をはっきりと伝えるのである。
_____ザザッ ザザッ ザザッ ザワワ
「……きゃ…。」
一旦閉じたはずの瞳を シェリアはパッと見開いた。
「…誰かいるのね……?」
気配がだんだんとシェリアに近付いていく。
それとともに 強い異臭と妙な寒気が押し寄せた。
「…グカァ……ガァ……」
「………!!!」
その気配は 1つ2つではなくかなりの数だと感じさせた。
「……っ…うっ……!!」
声にならない恐怖をもらし一人 カタカタと震えていた。