烏鎮(うーちん) 上海水郷物語2
雨中嵐山
嵐山は吉兆の裏手に車を止めて三人で歩く。
桂川の川面は花筏がここかしこ。中ノ島の桜は
もう散り終えて葉桜に、柳の黄緑とが映えている。
渡月橋を左手に見ながら川沿いを上流へ歩む。孔明
はその美しさに何度もたち止まって驚嘆の声をあげた。
亀山公園はこの先の丘の林の中にある。
その中腹に周恩来の石碑があるのだ。
『雨中嵐山 周恩来 1919年4月5日
雨中二次遊嵐山 雨の中二度嵐山に遊ぶ。
両岸蒼松 両岸の蒼松が幾本かの
挟着几株桜 桜を挟んでいる。
その尽きる所に
到尽処突見一山高 一つの山がそびえている。
流出泉水緑如許 流れる水はかくも緑。
綴石照人 石をめぐりて人影写す。
満々雨 雨脚は強く、
霧蒙濃 霧は濃く立ちこめ、
その雲間から、
一線光穿云出 一筋の光がさっと差し、
癒見佼介 眺めは一段と美しい。
人間的万象真理 人間社会の全真理は、
癒求癒模湖 求めるほど曖昧だ。
だがその曖昧さの中で、
模湖中偶然見着 一点の光明を
一点光明 見つけた時には、
真癒覚佼介 さらに美しく思われる。 』
桂川の川面は花筏がここかしこ。中ノ島の桜は
もう散り終えて葉桜に、柳の黄緑とが映えている。
渡月橋を左手に見ながら川沿いを上流へ歩む。孔明
はその美しさに何度もたち止まって驚嘆の声をあげた。
亀山公園はこの先の丘の林の中にある。
その中腹に周恩来の石碑があるのだ。
『雨中嵐山 周恩来 1919年4月5日
雨中二次遊嵐山 雨の中二度嵐山に遊ぶ。
両岸蒼松 両岸の蒼松が幾本かの
挟着几株桜 桜を挟んでいる。
その尽きる所に
到尽処突見一山高 一つの山がそびえている。
流出泉水緑如許 流れる水はかくも緑。
綴石照人 石をめぐりて人影写す。
満々雨 雨脚は強く、
霧蒙濃 霧は濃く立ちこめ、
その雲間から、
一線光穿云出 一筋の光がさっと差し、
癒見佼介 眺めは一段と美しい。
人間的万象真理 人間社会の全真理は、
癒求癒模湖 求めるほど曖昧だ。
だがその曖昧さの中で、
模湖中偶然見着 一点の光明を
一点光明 見つけた時には、
真癒覚佼介 さらに美しく思われる。 』