ウンメイ


綺麗な横顔…。
なんか太陽の光がまるで
この人の為にあるみたい。


「あたしね、
自分の名前
あんまり好きじゃないんだ…」




あ…。何いっちゃってるんだろ
あたし…



「なんで?」
不思議そうに首をかしげて
あたしを見つめる彼


今更、"なんでもない"
なんてはぐらかせそうもない



「あ、あのね
あたし、"ソラ"みたいに
大きな心もキレイな心も
持てないし…
あたしとは正反対だなって…」





あたしの言葉を聞いて
一瞬、真剣な顔になる海君



やっぱりこんな事言われても
迷惑だよね…



「ごめん」
そういいかけた私の言葉を
さえぎった彼は
ニコッて微笑んであたしの手を
ひっぱった。


「キャッ」





急に引っ張られたから
コンクリートに倒れ込む




…―
あ...れ?痛くない…。





え………。?
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