天神学園高等部の奇怪な面々28
緩やかに手を振って生徒達を見送りながら。

「さて…」

バルナはジト目で視線を移した。

夕闇迫る教室。

俯いて佇むのは、解答用紙にきちんと名前すら書けなかった憐れな問題児二人。

「憐れとか言うなですよっ!偉大な新世界の神が、本当の事を名前の欄に書いて何が…」

反論しようとしたエンリィの言葉を遮るように。

ビシィッ!

バルナの指揮棒が唸りを上げた。

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