大好きっ![短編]
「やめましょう…、その話っ…。っもう終わりで…いいじゃないですかっ…」
「俺は嫌」
「……はぁ…?」
「玲さぁ、俺が本気でお前のこと振ってると思ってた?」
「―ぇ……?」
「そんなはずないじゃん」
「いいですから!そうやって中途半端に優しくされてもっ…」
「…ほんとだって!」
そう言って 私のことを抱きしめてきた。
もうわけわかんないっ…
「わかんないです…っ!私…振られたんでしょ?今そんなこと言われたって…っ……ケーキ落としちゃったしっ……メイクだって…」
「だから!もう泣くな!泣いてるの見ると困るから…ケーキ、俺がもらっていいんでしょ?」
先輩は、私をぎゅっと抱きしめながら聞いてきて。
先輩の香りに包まれて、また涙が溢れて来たけど。
「そんなの…当たり前だけどっ…!」
なんとか言うことが出来た。