PaLeTTe WoRLD -水時計と過去の罪
「なーにを仰いますか。貴女様はこの間、ジュリエール川を氾濫させておられたではありませんか」

「そうそう。あの時の貴女様と言ったら、もう神々しくて……」

「だからぁ!!」

もう、何を言っているのだろう。
私は何か特別な能力を持ったわけでもない、ただ水属性の魔法が得意なだけの人間。

共通点なんて「水」くらいしかないって言うのに。
こないだ起きた川の氾濫を無理矢理こじつけて、私をあたかも水女神ウラディア様のように扱うなんて。


不謹慎にもほどがあるわ。
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