君と恋に堕ちた事について
それから2ヶ月後、ある噂が耳に入った。

麻実と山里が付き合っているという噂だ。


嫉妬出来る立場ではないのだが、山里が憎く羨ましかった。


仕事が終わり、エレベーターにオレ、麻実と山里の3人が乗った。


息苦しくて、早くエレベーターを降りたかった。

何十分もエレベーターに乗っていたかのようであり、やっとロビーに着き扉が開いた。


オレは、わざと麻実の左手の小指に、オレの指を軽く当てた。


「お疲れさまでした。」

山里が爽やかに言った。

「お疲れ。」


オレは、振り向きもせずに言った。
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