君と恋に堕ちた事について
麻実は携帯電話を見つめていた。


大きく息を吸い込むと


「もしもし?」と電話に出た。


隣で聞いていると、断片的にしかわからなかった。


しかし、麻実は「もう帰れない。」「ごめんなさい。」としか言わず、オレの事を一切言わなかった。


しばらく、謝った後に電話を切った。


麻実は、何も言わず窓の外を眺めていた。
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