たった一試合、君と私の甲子園
「紗奈・・・」


「何してるのこんなとこで?」


「あっ、いや・・・」


美優は焦り目を泳がせた。


「見てた?」


「えっ!?」


「宏大といるところ。」


「え!? ああ・・・」


バレたら仕方ない!!


「ごめん、覗くつもりじゃなかったんだけど、
目に入っちゃって・・・」


「フフッ、別にいいよ。
ただ誰にも言わないで?
私の学校恋愛禁止なんだ。」


紗奈はそう言って願うように手を合わせてた。



「言わないよ、そんなこと!!」


「ありがとう。」


紗奈はホッとしたように笑った。



< 103 / 222 >

この作品をシェア

pagetop