たった一試合、君と私の甲子園
「知ってるよ。」


「えっ!?」


知ってた!?


「知ってたよそんなこと。」


「えっ!? うそ!?」


なんで知ってたの!?


「美優の態度を見てたらすぐにわかる。」


「えっ!? マジで!?」


紗奈は宏大と美優が話しているところを
何度も見てきた、それで気付いていた。



「美優が宏大を見る目が乙女だから。」


「えっ!? うそ!?」


美優は顔を真っ赤にして焦っている。



「フフッ、美優って可愛いね。」


「えっ!?」


可愛い?

あなたに可愛いって言われるの?

あんたの方が数倍可愛いよ!!


うろたえる美優を見て微笑む紗奈。

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