たった一試合、君と私の甲子園
「す、すいません・・・」


双葉学園の一年生リベロがみんな謝る。



「仲田、気にしない!! 
次行こう!!」


紗奈はやさしく声を掛けた。



落ちるボールに伸びるボール、
美優はサーブの練習を
かなり積んできたんだろう。


紗奈はぐっと拳を握りしめた。



紗奈・・・どう? 私のサーブは・・・
でもこれだけじゃないよ?


美優はボールを受け取り
四本目のサーブに向かう。



ごめんね、一年生さん。
私たちも勝つのに必死なの。
あなたにはまだ来年もある、
だから今日は潰れてもらうね? 

ごめんね。


美優は四本目のサーブを打った。




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