たった一試合、君と私の甲子園
「紗奈、やっぱりあなたには
敵わなかったなぁ・・・」


「美優・・・」


「私なりに頑張って来た
つもりやねんけどなぁ・・・
やっぱりあなたには勝てなかった・・・」


「フッ、当たり前でしょ?
私を誰だと思ってるの?」


「フフッ。キツイなぁ~・・・」


「フフッ。」


そう言って二人は笑った。


「さぁ、最後の整列だよ? 立てる?」


「うん。」


美優は紗奈の肩につかまり起き上った。


「行こう。」


「うん。」


紗奈は友美に美優をあずけ、
お互いが自分たちの整列場所に戻る。


「「「ありがとうございました。」」」


そして私たちは最後のあいさつをした。



私たちの夏が終わった・・・




< 136 / 222 >

この作品をシェア

pagetop