たった一試合、君と私の甲子園
「宏大、部活の方はどう?」


「えっ!? ああ、調子ええで。」


「そう。 甲子園は行けそう?」


「さぁなぁ・・・強豪が残ってるからなぁ~」


「そっか。 甲子園行けるとええね?」


「うん。」


「私も応援行くわ。」


「おう。」


宏大はやっと笑ってくれた。



「甲子園って何時なん?」


「ああ、確か8月の8日くらいからちゃうか?」


「そうなん!? で、何時まで?」


「二週間くらいかな?」


「そっか・・・」


「どうした?」


「うん、私、8月は田舎の
おばあちゃんの家に帰るねん。
おばあちゃんのあまり調子良くないから、
いろいろ手伝いを兼ねて。
多分、10日前後から・・・」


「そうなんか・・・」


せっかく宏大が甲子園に出ても
見に行けないかもしれない・・・


美優は悲しそうな表情を見せた。


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