たった一試合、君と私の甲子園
「美優、来たか。」


「宏大・・・」


「無事に来れたんやな?」


「うん。」


「そりゃよかった。」


宏大はニコッと微笑んだ。


「おっ、旨そうなおにぎりやなぁ?
俺もくれや。」


「もちろん、どうぞ。」


私は宏大におにぎりを差し出した。


そして宏大がおにぎりに手を伸ばした時、
スッとタッパを引いた。


「えっ!? なんで!?」


「その前に・・・
昨日紗奈から電話会ったで。」


「あっ、そうなん?」


「あんたってホンマ無神経やな?」


「えっ!?」


宏大はわけがわからず首を傾げた。



< 185 / 222 >

この作品をシェア

pagetop