たった一試合、君と私の甲子園
「いや、鈍感なだけか。」


「なんやねんそれ!?」


宏大に女心をわかれって言う方が間違いか。


「まぁええわ。 どうぞ。」


美優はもう一度おにぎりを宏大に差し出した。


「サンキュ。」


宏大はおにぎりを取ると美味しそうに頬張った。


「んっ!? 美味い!!」


「そりゃそうやろ?
私の汗と手垢が付いてるねんもん。」


「えっ!?」


宏大は目を点にしながら食べるのを止めた。


「冗談やん、 ちゃんと手洗ってるわ!!」


「そうか。」


宏大はまたニコッとして食べ始めた。


美味しそうに食べてもらうと
めっちゃうれしいなぁ・・・


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