たった一試合、君と私の甲子園
「あそこにおる、佐久間と
高崎も野球部やで。」


外木場くんが佐久間くんの方を
指差した。



「そうなんやぁ。」


さっき友美に聞いて知ってたけど、
私は話を合わせるように頷いた。


「あいつらとは中学からの仲間で、
ずっと一緒に野球やって来たんや。
そんで高校でも一緒に野球するために
みんなで神楽高校に来た。」


「でもここって野球強くないよね?」


友美が外木場に聞く。


「うん。
でもみんなが一緒に行ける高校が
ここやったから。」


「そうなんやぁ。」


「弱ければ強くしたらええねん。」


大松くんはそう言ってニッと笑った。



頼もしい・・・

なんて頼もしい人なんだ!!


私はそんな大松くんが
すごくカッコよく見えた。



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