たった一試合、君と私の甲子園
ガシッ。


美優は友美の手を掴んだ。



「友美ぃ~・・・」


「嫌っ、離してっ!!」


友美は美優の手を
振り払おうとして暴れるが、



「手伝うよね? 友美・・・」


美優はそう言って
目を細くしながらニコッと笑う。


しかし、目の奥が笑っていない・・・



「み、美優・・・?」


「手伝うよね?」


その言った瞬間、
美優の目がパッと開いた、
しかも笑みを浮かべながら。



「は、はい・・・」


「よろしい。」


そして今度は女の子らしい笑顔で
美優はニコッと微笑んだ。



まさに悪魔の女、河西美優。


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