たった一試合、君と私の甲子園
宏大たちは夏の大会に向けて、
毎日練習に励んでいた。


私と友美はバレー部には入ったけど、
ほとんど仲良しクラブ。
一応練習はしてるけど、
宏大たちのように真剣にはやってない。


だから私たちは練習を終えると、
いつも野球部の練習を
物陰からこっそり見ていた。



「しかしよく頑張るよねぇ~。」


「うん。」


「うち(神楽)野球部は
毎年初戦敗退の学校だよ?
それなのにこんなに練習して・・・
外木場くんたちは本当に
この学校を強くするつもりなんだね・・・」


「そうやね・・・」


私たちにはない頑張りだ。


そんな宏大たちが私には
すごくカッコ良く見えた。


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