たった一試合、君と私の甲子園
美優が焼いた焼きそばの匂いで
次第に客だ増えて来た。
とその時、何やらまわりが騒ぎ出した。


「なんや? 芸能人でも来たか?」


「アホか。」


大松くんが冗談を言っていると、


「あれ、柴原紗奈ちゃうか!?」


「ホンマやぁ!! めっちゃ可愛い~」


えっ!? ・・・柴原紗奈?


「きゃぁぁ!! 柴原紗奈や!!」


「本物!? めっちゃスタイル良い!!」


「横にいるのは砂川由香梨やん!!」


「ホンマやぁ、砂川も可愛い~」


校門の方から歩いてきたのは、
高校女子バレーで有名な、
柴原紗奈と砂川由香梨だった。



「ちょっと美優!!
あれ、柴原紗奈だよ!!」


友美が私のもとに駆け寄ってきた。


「うん・・・」


なんで柴原紗奈が・・・?


私は歩いて来る紗奈をただじっと見ていた。


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