たった一試合、君と私の甲子園
そして最後に選手同士で握手を交わす。


その時、紗奈が私の前で立ち止まった。


えっ!?


「いい試合だった、またやろう。」


紗奈はそう言ってニコッと微笑んだ。


その紗奈の笑顔は全然嫌味とかじゃなく、
心からそう言っていた。


紗奈・・・


「うん。」


私も笑顔で握手を交わした。



なんて素敵な子なの・・・
あれだけのすごい選手なのに、
こんな私にまっすぐな目で・・・


宏大にふさわしい子だ・・・
私は素直にと思った。


けど、私だって宏大が好き、
諦めたくない!!


でもその時思ったんだ、
ただ純粋に、
また紗奈と試合がしたいって・・・



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