たった一試合、君と私の甲子園
どうしたら・・・いい・・・?

どうしたら空気を変えられる?

どうしたら・・・


頑張ってきた美優までも
心が折れそうになっていた。


第一セット、14-22、
沼野高校8点リードまで来ていた。
ここで神楽高校は堪らず
タイムアウトを取る。



「いいか、硬くなるな!!
とにかく力を抜いて行け!!」


監督が必死に声を掛けてくれるけど、
ほとんど頭に入らない。


やっぱり・・・私たちの力じゃ・・・

ダメなのかな・・・


美優は急に胸が苦しくなって涙が溢れてきた、
それを流さまいと上を見上げる。


情けない・・・


そしてふとスタンドに目が行くと、
一人だけ立ってこっちを見ている
女性が目に入った。




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