君と奏でる恋の詩。
「超歌姫だな! 初めて会ったわ、ここまで歌上手い奴」
「そ、そんな…全然上手くなんかっ」
二カッと歯を見せて笑いながら感心する彼に、顔の前で手を振って否定する。
私が歌上手いなんて、そんなこと…ないない!
「おっまえなー、あれで上手くないって言ったらみんな音痴ってことになるぞ。
っていうか、その高校って…青城高校だよな?」
「あ、はい。青城高校です」
「すげー! 同じ高校の奴とこんなとこで出逢うと思ってなかった。
お前、クラスと名前は?」
私も思ってませんでしたよ。ここに人がいたことなんて、今まで全然見たことないから、尚びっくり。