君と奏でる恋の詩。


「あの、どうかしましたか?」

「いや…、さ」

「はい?」


首を傾げて問いかける私に、
南くんはそこまで言うと言葉を詰まらせた。

どうしたんだろう?

私はとりあえず、南くんが何か言うのを待った。


そして、少しの間黙っていた南くんが、
私から目線をずらすと、小さく口を開いた。


「お前、……笑ってた方が可愛いよ」

「え、」




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