【BL】部長の可愛さは罪です!
「あの、」
「はい」
「ふ、二人で行くのかな?」
「はい。共通の知り合いなんていないじゃないですか。何でしたら、志原先生でもお呼びしますか?」
志原先生の顔が頭をよぎる。
…すごく嫌そう。
「それは、ちょっと…」
「それじゃあ二人きり、ですね。問題ありますか?」
問題…
二人きりが恥ずかしい。
なんて言える訳ないよ。
「ないです。」
早坂くんが笑った。
その笑みは悪戯めいていて、魅了される。
「土曜日、11時駅前で待ってます。」
その言葉は呪文のように、何度も頭の中で繰り返された。