Love Trip in Italy (番外編)
俺の視線は杏花にロックオンしているが、
杏花に纏わりつく虫どもが視界に入る。
っ!! おいっ!!
どこ触ってんだよっ!!
腰に回されていた手が段々と上に上がり、
……脇下へと移動した。
杏花は3人の男に囲まれ、嫌がる素振りは見せつつも…
体躯の良い男3人の前に成す術が無いといった感じ。
くねくねと身体を捩り、逃げようとしている。
アイツ…許さねぇ―――!!
ドサクサに紛れて杏花の横チチ触ってんじゃねぇか!?
ブチッ。
俺の中で何かが切れた。
気が狂う……を通り越して、阿修羅と化しそうだ。
やっとの想いで杏花の元へ。
俺は男の腕を強く掴んで目で殺す。
すると、男のガードが緩んで杏花が俺の胸に飛び込んで来た。
俺は野郎どもに…
「今度俺の女に近づいたら、マジで殺すぞ」
と吐き捨て、杏花を抱き寄せその場を去った。