なんでも屋 神…最終幕
突然雨が止んだのかと思えば、一葉が俺の頭上に傘を差してくれていた。



「あの人、誰?」



小首を傾げて走り去った車の先を見つめる一葉は、眉山に力を込めて怪訝な表情をしている。



「わざわざ忠告しに来てくれた深海魚。さぁ、もう家に入ろう。」



一葉をイトさんとお袋の居るリビングに残し、俺は自分の部屋で携帯を取り出した。



僅かな期待を抱いてノリに電話をかけるも、聞こえてきたのは肉声ではなく、電子音と機械的な女性の声だけ。
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