なんでも屋 神…最終幕
既に警察の手によって終わっていたのであろうが、昨日の大雨で証拠品やマコの血が流れてくれた事が、せめてもの救いだった。



こんな場所で誰に看取られる事もなく、ゆっくりと体温を無くしていったマコを思うと、どうしようもないやるせなさがこみ上げてくる。



見つめ続けるには辛すぎる現場から、黒みがかった空に視線の先を移した瞬間、脳内に違和感を感じた…。



つい数秒前に発した自分の言葉に、脳内が反応を示したにも関わらず、中々記憶を辿れなくて苛つきを覚える。



…こんな場所で…。



その言葉をやっとの思いで思い出した瞬間には、脳内が次々に浮かび上がる疑問符で埋め尽くされた。
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