なんでも屋 神…最終幕
道路を挟んだ場所に、後援会の旗や選挙カーで装飾された、工事現場で見かけるプレハブが置かれている。



高速道路反対派を唱えるには、此処以外の適所はないな…。



それが選挙前のパフォーマンスか否か、依頼を受ける前に見極めなければならない。



「先生は[赤とんぼ]に居るでしょうから、付いてきて下さい。」



この場所は、メインと比べると優しい風が吹いているように思う。



周りに建築物が無いと、身体で風を感じ取る事が出来る。



大きな強化ガラスが四枚並んだエントランスに近付いていくと、不快な臭いが鼻の粘膜に張り付いたような気分になった。



小関さんは全く気にする事無く進んでいくので、俺だけの勘違いかと思い、簡単な受付を済ませて後を付いていく。
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