なんでも屋 神…最終幕
「だから普段は無口な兄が、貴男を紹介して下さったのだと思います。」



やはりマスターの紹介だったのか…それならそうと、小関さんが来た時に言ってくれれば良かったのに。



まぁどちらにせよ、俺が宇佐見義一という人間を見極める為に、この場所を訪れる事に変わりはなかったが。



「正面玄関前の異臭には気付きましたよね?今朝は生ゴミが散乱していました。職員が直ぐ片付けられるような嫌がらせしか起きていませんが、それも毎日のように続くと…。」



大っぴらに嫌がらせをしないのは、向かいにある保育園が関係しているのではないだろうか。



この老人施設が嫌がらせを受けていると知れば、同情票が入るかもしれない。



「その他には、水道管が壊されていたり、深夜に何者かが侵入して受付が荒らされていたり、ちょっと裏側に回ってみましょう。」
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