なんでも屋 神…最終幕
その連鎖してしまった死に対する恐怖が、ヒロの中で俺も死んでしまうのではないかと、懸念しているのだろう。



「あのなヒロ、危なくない仕事なんて無いぞ。」



オフィスで仕事をしている人だって、大地震が来たらその建物の下敷きになってしまう。



タクシードライバーも、自分は安全運転をしているにも関わらず、大型トラックに追突されるかもしれない。



普通に街を歩いている人が、半狂乱に似た通り魔に刺されて亡くなった事件だって、年に何回も起きている。



何一つ平等な事など無いように見える世の中でも、死は万人に訪れる絶対的な平等基準の一つだ。
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