なんでも屋 神…最終幕
三人の客も、マスターも人間。



人間も動物なのは変わりなく、素早く身の危険を察知したのだ。



「随分偉くなったらしいね。俺に話しが有るのに、直接来れない程忙しいみたいだし。」



俺の嫌みは、鼻を鳴らすとも受け流したともとれる、兄ぃの苦笑いで一蹴された。



「前置きはない。神、あの依頼からは手を引け。」



無駄な挨拶など、俺と兄ぃの間では必要ない。



それが今のような緊迫した状態なら尚更…それでも俺は嫌みを言いたくて仕方なかった。



「手を引くつもりはない。理由も言わないままなら、意地でも引くつもりはない。」
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