なんでも屋 神…最終幕
暇を持て余した学生達でごった返すメインを歩いていると、そこかしこから暑いと言う単語が耳に届く。



少しの日陰を見つけ、他愛もない会話に興じている奴等の共通呪文。



数年前までは、俺もあんな風だったのだろう。



未だ雲一つでも有れば救いだが、それすら太陽熱に溶かされてしまったみたいだ。



殺人的猛暑の襲来…新聞の一面を飾る決まり文句にも、ここ最近は慣れてしまっている。



数十メートル先の道路には、陽炎さえ見えているというのに、俺の隣に居る奴はそんな事お構いなし。



数週間前に日サロで焼いてきた小麦色の肌を、惜しげもなく露わにして、満面の笑みで俺の腕に手を回している。
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