なんでも屋 神…最終幕
マジェスティに跨り、行く当ても決まらぬままアクセルを開いていく。



ビルとビルの隙間を抜ける度、外部に取り付けられたエアコンの室外機から、殺人的な熱風が俺を包む。



現に、この暑さで死人も出始めている。



例年の決まり文句になった殺人的猛暑は、今年も新聞の見出しを乱舞していた。



裏通りからオフィス街に面した大通りに出て、一番最初に見つけたコンビニにマジェスティを停めた。



小忠実(こまめ)に水分補給をしなければ、外での情報活動は保たない。



内外で二十度以上は寒暖差が有るだろうコンビニに入り、予備のタバコと清涼飲料水を片手に、マジェスティへと戻る。
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