なんでも屋 神…最終幕
幼い頃から、目指す先には黒沢一樹が居た。



だから一歩でも近付きたくて、本当の兄のように慕ったんだ。



遊んで貰おうと、黒沢一樹を見つけて追いかけていけば、周りには常に大勢の取り巻き連中が居た。



数年前までは腕っ節の強さが全ての世界…メインで幅を利かせていたのも、黒沢一樹の強さに憧れていたからかもしれない。



今回だって、俺が守ろうとしているのは、[赤とんぼ]に住む老人達と、保育園に通う園児達数十人程度だ。



対する黒沢一樹は、準構成員まで数えれば数千、或いは一万数千人規模にまで膨らむだろう。



友好団体や周りの組織への威嚇も含めると、力を見せつけなければならない人間は数え切れない。
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