なんでも屋 神…最終幕
電話越しでも、俺とノリの溜め息が重なった気がした。



若しくは、大きな決断を下す前のタイミング測りか…。



「さっさと用件を言えよ。」



背凭れに背中を預けるも、どうにも左手が手持ちぶさたに感じ、箱からタバコを引き抜いた。



「明日、午後九時。街外れに在る廃工場に来い。それで三度目だ。組の方では大陸から人間を呼んでる。到着は明後日…その前に俺がケリを付けてやる。」



言い終わるか言い終わる前か定かではないが、ノリとの通話はそれで切れてしまった。



大陸からの人間か…俺を消して直ぐ様大陸に蜻蛉返りすれば、犯人は一生見つからないだろうな。
< 288 / 447 >

この作品をシェア

pagetop