なんでも屋 神…最終幕
三龍がデスクの椅子から立ち上がる時に、白い長方形な物を操作し、それが照明のリモコンだと気付くまで数秒を要した。



間接照明にしては全体的に光量が多かったというのは、俺が作り出した言い訳と半々。



それ程まで心理状態が切羽詰まっていたのだと、ソファに座った時に思い知った。



三龍も向かいのソファに身体を沈めたが、言葉は何も発せずに俺をじっと見つめてくる。



ノックの音が聞こえ、三龍が適当な返事を返すと、先程見た巨躯な男が小さな鞄を持って入ってきた。



「もう下がって良い。」
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