なんでも屋 神…最終幕
三龍が巨躯な男に言い放つと、男は敬意を表すかのように深々と頭を下げて部屋から出て行った。



「さて、直ぐに準備出来るのはこんな物しか有りませんが、無いよりは幾分マシでしょう。」



合皮で縫い合わせた鞄を、挟んだテーブルの上で俺の前へ滑らせると、ゆっくりとジッパーを開けた。



中には赤星(トカレフ)が二丁と、銀タラが一丁。予備のマガジンが一つと、ばらの状態の弾が十数発分入っていた。



「こいつは必要無い。代金は幾らだ?」



俺は鞄の中から銀タラだけを取り出し、そのまま三龍の前へと滑らした。
< 298 / 447 >

この作品をシェア

pagetop