なんでも屋 神…最終幕
俺はもしかしたら、今夜死んでしまうかも知れない…そんな事は露程も考えなかった。



いや、意識しなかったと言えば嘘になるか…。



ノリからの電話の後、そっちに意識を持って行かれそうになった事も有る。



相手が兄ぃと慕った黒沢一樹だから、何件かパートナーとして組んだノリだから、神堂から庇護の力が降り注ぐかもなんて事は考えていない。これは確かだ。



俺はそんな楽天的じゃないし、誰かに手を貸して貰ってまで、意地を押し通すのもごめんだった。



自分で張った意地なら、自分の手で張り通さなければ意味がないんだ。



そんな考えが根底に有り、その上にはマコの事件の真相を暴くという思いが有る。



そうでなければ、例え死んでもマコに合わす顔が無い。
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