なんでも屋 神…最終幕
あの時から、運命上ではこうなると決まっていたのだろか…。



もしそうだとしたら、運命とは皮肉だ。



「…そうだったな。でもこれで最後だ。」



ノリのグリップを握る手に、筋が浮かび上がり力が籠もっていくのが分かる。



「以前とは顔付きが変わったな。」



それはこれから友と呼べる人間を殺してしまうという、悲壮感に満ちた顔ではなかった。



瞼が浮き上がり、窪んだ眼底には濃い隈が浮かび上がっている。
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