なんでも屋 神…最終幕
イトさんとお袋が、ワイドショーを見ながら語っていた場は、物音を無くしてしまっていた。
静まり返る中で、テーブルを挟んで座ったお袋が、水色の封筒を俺の前に滑らしてくる。
「イトさんから、お前に宛てた手紙だよ。私は見ていないけど、大方の予想はつく。開けてみな。」
流麗な墨文字で、坊っちゃまへと書かれている封筒を、微かに震える手で引き寄せた。
丁寧に糊付けされた封を、複雑な思いで開いていく。
イトさんは何を思いながら、この手紙を書いたのだろうか…。
中から出てきたのは二枚の和紙の便箋と、開かれた形跡を感じられない、俺の名前が書かれた通帳だった。
静まり返る中で、テーブルを挟んで座ったお袋が、水色の封筒を俺の前に滑らしてくる。
「イトさんから、お前に宛てた手紙だよ。私は見ていないけど、大方の予想はつく。開けてみな。」
流麗な墨文字で、坊っちゃまへと書かれている封筒を、微かに震える手で引き寄せた。
丁寧に糊付けされた封を、複雑な思いで開いていく。
イトさんは何を思いながら、この手紙を書いたのだろうか…。
中から出てきたのは二枚の和紙の便箋と、開かれた形跡を感じられない、俺の名前が書かれた通帳だった。