なんでも屋 神…最終幕
最終幕第十四章
気持ちの整理をつけるのに、十数分の時間を要した。



それは飛び込んできた情報を、心中の壁に捌けただけだったが、そうしなければ身体が動きそうもなかったんだ。



マコのお袋さんには、要点だけを掻い摘んで話したが、涙の量が増えただけだった。



携帯でタクシーを一台呼び、涙を止められないマコのお袋さんだけを乗せ、俺はその後ろをマジェスティで追いかける。



全てを捕らえていたメモリースティックをポケットに入れ、それを強く握り締めながらタクシーのテールを睨んでいた。



徐々に濃くなるタクシーのブレーキランプ。



着いた先は俺の家の前。料金を払って、マコのお袋さんを玄関に連れていく。



「一葉、マコのお袋さんだ。俺が帰ってくるまで一緒に居てくれないか?」
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