なんでも屋 神…最終幕
「大きくなったな。」



崩さない無表情に、心にも思っていないだろうという事が、ひしひしと伝わってくる。



「あんたには関係無くな。」



俺のにべもない言葉を受けて、神崎鷹臣は漸く無表情を崩し、苦笑いとも呆れとも思える息を漏らした。



「川田君、秘書の茂木君に、会食には少し遅れると伝えてきてくれ。神、乗れ。」



神崎鷹臣の左側に立ち、三人の中で一番剣呑な雰囲気を漂わせていた男が、俺に鋭い一瞥をくれてビルの中に入っていった。
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