なんでも屋 神…最終幕
知らず去らずの間に、眉間に深い皺が刻まれ、怒りで熱く燃える感情と、否定された事から来る負の感情が、思考を凍てつかせていく。



「分かり易く言ってやろう?真美を殺したくせに、何時までお前は生きながらえるつもりなんだ。」



…その言葉は、俺の周りに流れる時間と、体内の時間を完全に止めた。



俺の凍り付いた形相を見て、何も言い返さないと悟ったのか、神崎は更に言葉を続ける。



「出来もしねぇくせに、やくざ者相手に粋がった結果、真美を亡くした。殺したのは[住谷組]じゃなくお前だ。」



認めざるを得ない事実…。



自分でもそれを分かっているから、尚更否定は出来ない…。
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