なんでも屋 神…最終幕
味の有る黄色がかった店内の灯りは、深みの有る[トレイン]のコーヒーとマッチする。



敢えて内装をログハウス風に仕上げる事で、大自然の中でコーヒーを味わっている気分にさせてくれる。



色々な面を深く考えると、この世の中に溢れている物は、自然の物に適わなく出来ているんだ。



一口一口を丹念に味わい、店内の静かな雰囲気とコーヒーを、思う存分楽しむ。



「弟の事では世話になったね。あれから[赤とんぼ]に嫌がらせは無くなったそうだよ。せめてものお礼に、今日は奢らせてくれないか?」



普段は無口なマスターが、今日は何時になく多弁に感じる。



それでも必要な事以外は喋らないのだが、ふと可笑しく感じてしまうのだ。
< 421 / 447 >

この作品をシェア

pagetop