なんでも屋 神…最終幕
「七階まで運んで貰ってた分を、上乗せしといた。」



一枚板の木版を使ったカウンターの上では、乳白色のカップが徐々に熱を失っていく。



「…そうかい。」



伝票を握り締めたまま、マスターの寂しげに納得した様子に、軽く頭を垂れた。



「ご馳走様でした。」



チーズケーキを食べ終えた一葉を連れ、金物の音がするベルを鳴らしながら、[トレイン]を後にした。
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